旅立ち

69)12月27日 朝の10時頃、鎮静剤のレベルを少しあげてもらった。

 熱が少しあるが、血圧、呼吸、酸素には特に異常はないとのことだった。

 おとうは、ほとんどベッドのそばでチャーリーの寝顔をながめていた。

 お昼の12時頃、右目にうっすらと涙がでていた  。おとうは、どうしたん、しんどいんか、と何度も声をかけたが反応はなかった。

 しんどいのか、悲しいのか、わからなかったが、おとうには、おとうとのお別れの涙のように感じられて、旅立つ日が近い気がした。

 

 12月29日、午前9時18分、永眠。

 先生が、微笑んでいるような顔ですね、と言ってくださった。

 チャーリーは、たくさんの思い出を残してくれて、娘にも孫にも見守られ、静かに深い眠りにつくように旅立った。

「今何処に いるのとLINE    したいけど もう既読には ならないもんね」(2021.8)

「あの時に 買ったガラス玉 美しく 思い出が 思い出を呼ぶ」(2021.8)

「君あての メール便まだ来るよ 今日のは お化粧品 そのままにしとくね」(2021.8)

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思い出 ホテル京阪にて