ポート装着

3)9月10日 

 9月8日に入院し、10日に高濃度点滴をするためのポートを装着した。

 チャーリーもおとうも高濃度点滴によって体力が回復し、再び抗がん剤が服用できるようにと願っていた。高濃度点滴に期待するしかない状態だった。

 術後、右胸のポートの部分を大切そうにそっと押さえていた姿が思い浮かぶ。

 5年余にわたる闘病生活の小さな再スタートの日だった。

 チャーリーは、もともと甘えん坊な面があったが、この頃から自分でできることが少なくなり、「おとう、おとう」と甘えてくるようになった。